2021年12月02日(木)

朝の1杯 [漢方薬]

あっという間に12月。
きっと、あっという間に年があけそう。

そして、朝寒い〜。
私の朝の1杯は、㊺桂枝湯+127麻黄附子細辛湯を熱いお湯にといて飲む。
さらに冷えているときは、附子末を追加。
ほんとにあっという間にあったまる。
麻黄附子細辛湯だけでもいいが、桂枝湯を加えたほうが美味しくなる。

附子末は、トリカブトを減毒したもので毒性はない。
主成分はアコニンサン。
生薬の中で一番身体を温める。さらに痛みにも有効。

附子が入っているエキス剤は6個

画像(320x103)・拡大画像(618x199)

大防風湯はリウマチで身体がとても弱っている人向け。

牛車腎気丸と八味地黄丸は加齢で冷えている人向け。
麻黄附子細辛湯は、寒気の強いかぜ。
桂枝加朮附湯は関節が冷えて痛い人向け。
真武湯はお腹が冷えて下痢をする人向け。

私も下痢をして、渋り腹が強いときは真武湯を飲む。

2番目に身体を温める生薬は乾姜。
これは、生姜を干して蒸したもの。
生姜は胃腸機能改善作用がメインだが、乾姜は身体を温める作用が強い。

乾姜が入っているエキス剤は12個

画像(320x139)・拡大画像(640x278)

他にも身体を温める生薬は、桂皮、人参、当帰、呉茱萸、五味子、細辛などなどたくさん。
西洋薬には身体を冷やす薬は多いが、温めるものはない。
身体を温める薬は漢方薬の独壇場。

Posted by さかざきひろみ at 16時16分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 2 )

2021年11月30日(火)

外来では [クリニック情報]

ウイルス性胃腸炎がとても増えている。
昨年、新型コロナの影響で、あまり流行しなかった。
そうなると、免疫をもっている方が減っている。
RSウイルスのときもそうだった。
ほんとは、毎年この時期に大流行する。
これから増えていく可能性がある。

ウイルス性胃腸炎は、ホームケアが大切。

以前にブログにアップしたので、参考にしてみてね。
ウイルス性胃腸炎のホームケア

嘔吐したものや便にウイルスがたくさんいるので、家族が皆さんうつってしまうことが多い。
しっかり手洗いすることが大切。
ウイルス性胃腸炎にはアルコール消毒は無効。

塩素系の消毒が必要になる。
消毒液の作り方はこちらを参考にしてね。
これによると、嘔吐物とか便がついたものを消毒する場合は、水500mlに、ハイターをペットボトルのふた2杯分となる。
だけど、刺激が強いので塩素系の消毒剤をさわるときは必ず手袋を。以前ハイターで手を洗って手がひどいことになったママがいた。
手洗いは流水、できたら石鹸でしっかり洗うのがよい。
特に食事の前にしっかり洗ってね。

あと
よく保育園とかで便を調べてもらってくださいと言われるのだけど、調べることができるのは、ノロ、ロタ、アデノぐらい。
これらが陰性だったら安心で登園できるということでもない。他のウイルスもたくさんある。
結局、どのウイルスが原因でも治療方法に変わり無く、しっかり感染対策をしたほうがよい。
嘔吐、下痢がひどいときはもちろん、食欲がないときも園をお休みする必要がある。

また、症状が軽快して元気になっても、唾液や便にはウイルスが2-3週間排出される。しかし、2-3週間も園を休むことは非現実的。回復後も便のとりあつかいに注意。やはり手洗いはとっても大切。

画像(240x180)・拡大画像(640x480)
画像(180x240)・拡大画像(480x640)

これは、アマゾンでついポチしてしまった新作。
自宅に郵送したつもりだったけど、なぜかクリニックに到着。
配達場所を、また間違えてしまった。

Posted by さかざきひろみ at 18時31分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2021年11月28日(日)

鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血の方は結構多い。
お子さんだけでなく、ママ達も。

鉄剤を処方して、3ヵ月も飲むと貯蔵鉄も増えてくる。
だけど、鉄剤を中止後、元の食生活に戻るとまた貧血になる。
鉄剤を飲んでいる間に食生活の改善が必要。

鉄の必要量は、年齢や男女によってもちがう。
成人男性で1日7〜7.5mg
成人女性で月経のある方は、10.5mg ない人は6-6.5mg。
妊娠中はさらに+2.5mg〜9.5mgの増量。
授乳期は+2.5mg。

お子さんは  6M-2歳 4.5mg
       3-7歳  5.5mg
       8-10歳 7.5mg
       10-11歳 8.5mg  月経アリで10mg
       12-17歳の思春期には10mg

だけど、スポーツしている方はもっとたくさん必要。

鉄には、ヘム鉄と非ヘム鉄がある。
赤身肉、魚、レバーなどの動物性の食品はヘム鉄。
豆やほうれん草、小松菜、卵黄などは非ヘム鉄で、実はヘム鉄の方が吸収がよい。ヘム鉄は約20%、非ヘム鉄は約5%ぐらいの吸収になるので、ヘム鉄の方が効率がよい。
だけど、病院で処方している鉄剤はすべて非ヘム鉄。
ヘム鉄は処方できない。

以下の表は食品100g中に含まれる鉄分のおおよその目安。

画像(320x236)・拡大画像(640x472)

乾燥ひじきにめっちゃ多いと思うのだが、これは100gあたり。
実際は乾燥ひじき5gが1食分なので、2.7mgぐらい。
卵黄も卵1個の卵黄は18gぐらいなので、卵1個で鉄1mgぐらい。
鶏肉や牛肉、豚肉の鉄分って思ったほど多くない。
レバーが一番手っ取り早いけど、食べれない方が多いね。
小さいときから食べてると食べれるようになるかな。
思春期の時期は、鶏レバー50g(4.5mg)、卵1個(1mg)
納豆30g(1mg)、牛肉150g(4mg)ぐらい食べて、あとはお野菜をしっかり食べたら何とか10mgになるかな。

色々組合わせて、しっかり鉄分をとる工夫をしてね。

画像(240x180)・拡大画像(640x480)

Posted by さかざきひろみ at 18時12分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

過去の記事へ

ページのトップへ ページのトップへ

12

2021


      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

検索


カテゴリーリスト

最近の記事

最近のコメント

RSS1.0

[Login]


powered by a-blog
Copyright (C) 2006 さかざKIDSブログ All right reserved.2006 Sakazaki Kodomo Clinic.