2023年05月13日(土)

治った! [漢方薬]

先日名古屋に行ったとき、
娘から、孫っぴの足の親指の爪が痛そうと。

「婆に診せて」というと、いやーと逃げて行った。
私に、痛いことをされると思っているよう.....。

それでも、遊ぶふりして、足をみると、左足親指の爪周囲炎。

爪周囲炎とは、爪の周囲がささくれなどで傷ついて、そこからばい菌が入って、赤く腫れて炎症をおこすこと。

そんなお子さんは、外来で結構多い。
先日は、生後1カ月の赤ちゃんが、手指の爪周囲炎になっていた。

孫っぴの親指は、赤く腫れて、とっても痛そう。
まだ排膿するには硬い。膿がでたら、ましになるのだけど。
「ごめんね」と言って、ちょっと圧迫してみたが、排膿できなかった。

治療は、122排膿散乃湯を1包内服して、ゼビアックスクリームという抗菌剤のクリームを塗った。

排膿散乃湯はとってもまずい。
彼は、お茶少しに混ぜて、とっても美味しそうに飲んでくれた。
最後に、溶けずに底に残っている漢方の顆粒を「集めて集めて」と言って、まとめてスプーンにすくって一気のみ。

その後私は大阪に帰って、駅から家への帰宅途中、
娘と孫っぴからライン電話。

「婆、かんぷー飲んだら、足なおった。痛くなくなったで!」
娘曰く、婆に治ったことを言いたいとのことで、急遽電話をくれた。

ほんとに可愛い。
その後、翌日も排膿散乃湯を内服して、すっかり軽快。
今回も抗生剤の内服なしで軽快した

排膿散乃湯は素晴らしい薬。
江戸時代にできた日本独自のお薬。
抗炎症作用のある生薬や鎮痛作用の生薬が含まれている。
ただ、とってもまずいのが難点。

だけど、化膿や炎症にとってもいい。
味が、もう少しましだったらなあ、みんな飲めるのに。

Posted by さかざきひろみ at 20時08分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2023年05月11日(木)

16番 半夏厚朴湯 [漢方製剤]

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)といえば、喉のつまり。

色々な不定愁訴、うつうつ気分があって、のどの違和感、のどのところが詰まるという訴えに有効。

のどが詰まるということを、
梅核気(梅干しの種が、のどのところにある感じ)
ヒステリー球、
咽中炙臠(いんちゅうしゃれん:あぶった肉が喉に張り付く感じ)という。

半夏厚朴湯は、東洋医学でいう気うつのくすり。

気のながれが、のどにつまるとのどのつまり、
頭につまると頭痛、頭重感。
胸につまると、胸のつまり。
お腹につまると、お腹がはってげっぷがでたりする。

これらを改善してくれる。
また、錠剤もあるので便利。

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5つの生薬からできているが、
気の巡りをよくする生薬が4つも入っている。
また、半夏と茯苓と生姜の3つで、㉑小半夏茯苓湯になる。
これは、胃のつかえをとって吐き気をとめる作用があり、つわりの特効薬。

むかむか吐き気がして、のどが渇くときはP五苓散がよいが、のどが渇いてないときは㉑小半夏茯苓湯がいい。

さらに、半夏厚朴湯は咳や声がれにも有効。
メンタルにも風邪にも効くことになる。
咳チックや、咳払いにもよかったりする。

以前、咳と声が嗄れるけど、内科の薬をもらってもよくならないママに、半夏厚朴湯を処方した。
すると、長年の頭痛も一緒に治ったと、とても感謝された。
このママは気うつもあったのね。

漢方薬は、一つの症状だけでなく、他の困ったことを治してしまうことがあるので、面白い。

Posted by さかざきひろみ at 19時45分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2023年05月09日(火)

連休明けの外来は [クリニック情報]

何かがとても流行しているということはない。

今のところ、新型コロナやインフルエンザはゼロ。
RSウイルスが増えている園もあるそうだが、それほど大流行でもなさそう。
昨年のような大流行にならなければいいのだが。

熱が続き、喘鳴があるので、RSかなと考えて検査するけど陰性。
血液検査もそれほど悪くない。
これは、パラインフルエンザやライノウイルスかも。
RSでもそれ以外でも、ウイルス性疾患なので治療法は変わらない。

あと、今まで喘息と言われたことがないのに、咳がひどくゼーゼーいうお子さんが多い。

咳がある場合には、夜間眠れない、食欲がない、せき込んで嘔吐、元気がない場合は、登園せずに早めの受診をおすすめしたい。

他には、頭痛や腹痛などの体調不良を訴えるお子さんも増えてきた。
4月から新学期で環境の変化があり、GWで生活リズムが変わり、
いわゆる5月病かな。
5月は新生活の疲れやストレスが表面化しやすい。
ちなみに長野の池野先生はこれを春の女神症候群と呼んでいる。

どちらかというと、とっても真面目で几帳面なお子さんがなりやすい。

対処法は、
朝は太陽光をあびて、朝ごはんをしっかり食べる。、
睡眠2時間前にはデジタルデトックス。
寝る前に、スマホをみると睡眠の質が悪くなる。
適度な運動をして、筋肉を動かすのも大切。
もちろんバランスのよい食事、タンパク質をしっかり摂取。
生活リズムを整えることが一番だけど、これがなかなか難しい。

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パンジーもあと少し。
そろそろ初夏のお庭計画をたてよう。

Posted by さかざきひろみ at 20時18分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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