2022年03月24日(木)
きっかけ
私が漢方薬に出会ったきっかけ。
もともとは西洋薬onlyで、漢方薬なんて遠い世界だった。
勤務医のときに、院内に漢方薬の在庫があるから使ってほしいと言われて、少しだけ勉強したことがあった。
当時は、もちろんフローチャート漢方薬なんて本はない。
難しいものばかり。
漢字が多く、舌や脈とかの診察も難しすぎて、理解できなかった。
「やっぱりあかん、私には無理」
よく知りもしないのに、漢方なんて効かないし、子どもが飲めるはずないと真剣に思っていた。
その後、ずっと無縁だったけど、医師になって20年、開業して4年目のときに、漢方薬と出会った。
その時期は、前回のブログにアップした腰痛のとき。
週末はダンスやジムに明け暮れてたけど、ダンスができなくなって、ぽっかり暇ができた。
そんなとき、ツムラのMRさんが、講演会のチラシをもってきてくださった。漢方薬を全く使ってなかった私のところに訪問してくださったのも偶然かもしれない。
そのころ、インフルエンザに麻黄湯というのが、結構話題になっていたし、講師も小児科の先生で小児科関連の講演だった。「暇やからいってみようかな」という軽い感じで出かけてみた。
そこで、運命の出会い。
すごい、こんな世界があるんやと、めっちゃ感動した。
演者の先生が、難しい漢方用語を使わずに講演してくださったのもわかりやすかった。
講演がバリバリの古典だったり、難しい八綱弁証やったら、無理とあきらめていただろう。
でも、その時は「もっと漢方薬について勉強したい、診療に取り入れたい」と強く思った。
あちこちの講演会に出かけて、本もたくさん読んだ。
いっぱい勉強したけど、1800年の歴史があるので、そう簡単にはいかない。
今もずっと勉強中。
あの腰痛があって踊れなくなったから漢方薬と出会えた。
それで、私の医師としての人生が大きく変わった。
たくさんの素晴らしい人たちとの出会いもあった。
今や漢方薬は私の外来になくてはならないものとなった。
辛かったけど、腰痛にはとても意味があったのだと今になって思う。
人生には色んなことがおこる。
きっとそれには全部意味がある。
これを乗り越えたらさらにステップアップできると思うと、何でも頑張れそう。
Posted by さかざきひろみ at 19時30分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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