2022年03月31日(木)
何時?
「いつも何時に寝ているの?」
これは、外来でよく私が患者さんによくする質問。
ときどきびっくりする答えが帰ってくる。
2.3歳でも「10時」とか「11時」の場合も。
1歳でも「11時にならないと、この子寝ないんです」と言われることもある。
うーん、さすがに遅すぎる。
寝ている間に成長ホルモンがたくさんでるし、また身体や心の健やかな発達にも睡眠はとっても大切。
そういえば、先進国で日本のお子さんの睡眠時間が一番短い。
米ペンシルベニア州立大学睡眠研究治療センターの研究で、
不眠症のお子さんは、思春期や成人になっても不眠症のリスクが高いということがわかった。
不眠症のお子さんの43%は、大人になっても不眠症に悩まされている。
さらに、不眠症の小児が最終的に不眠症の成人になるリスクは、不眠症のなかった小児の約3倍にも。
お子さんの不眠症の原因は遺伝的素因もあるけれど、環境的要因も大きい。特に就寝前の電子機器の常用が一番よくない。
米シアトル小児病院のCarey Lockhart先生は以下のように述べている。
「まず乳児に健康的な睡眠習慣を身に付けさせることが大切。就寝前の心を落ち着かせるルーチンを築き、
また、就寝前にはスクリーンタイムを設けないなどの健康的な睡眠習慣を子どもに教えることで、安定した睡眠を作り上げることができる。
思春期のお子さんには、例えば宿題は日のあるうちに済ませるなどの時間管理スキルを身に付けさせると良いだろう。夜に宿題をすることは、就寝時間が遅くなる原因の一つとなり得る」
お子さんだけを早く寝かそうとしても中々眠らない。
周りの大人が起きていたら、「なんか楽しいことがあるかも」と思ってしまう。
大変やけど、皆さんで一緒に眠る習慣ができるのが一番だけど、色々なご家庭の事情があったりで、なかなか難しい。
まずは、赤ちゃんのころから睡眠のためのルーチンづくり(絵本を読むなど)、さらに寝る前のスマホ、テレビは絶対避ける。
できたら、電気を消して暗くして、家族皆で眠れたらいいね。
Posted by さかざきひろみ at 19時52分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
トラックバック
トラックバックURL
http://www.sakazakidsblog.com/tb.php?ID=2965