2023年05月07日(日)
保湿剤色々
保湿剤の好みは色々で、患者さんによってご希望されるものが違う。
また、剤型も、軟膏、クリーム、ローション、スプレーなどさまざま。
保湿剤にはその作用から
「エモリエント」と「モイスチャライザー」の2つに分類される。
「エモリエント」
皮脂膜を補強する役割。
すなわち、皮膚表面からの水分蒸発を防ぎ、皮膚を保護する効果は高い。
しかし、実は保湿成分は入っていない。
「プロペト」「白色ワセリン」「亜鉛化軟膏」など。
「モイスチャライザー」
エモリエントに保湿成分が入ったもの。
「ヘパリン類似物質」「ウレパール軟膏」など。
あとセラミドは保湿成分としては効果がかなり高いけど、保険適用のあるものがない。
同じ保湿剤だけど、「エモリエント」と「モイスチャライザー」は、成分や作用機序、使用感などはかなり違う。
なんとなく、保湿成分のはいった「モイスチャライザー」の方が効果が高そうだが、プロペトなどの「エモリエント」の方がよいという方もいる。
実際は本人にあった、使い勝手のよいものをしっかり塗布することが一番大切かと思う。
ちなみに、先日の小児科学会のシンポジウムでは、
アレルギー予防のために、生後1週間以内から、しっかり保湿するのがよいと言われていた。さらに、モイスチャライザーのほうが、皮膚からの水分蒸散量を下げて、しかも乳液タイプのほうが効果が高いとのことであった。
Posted by さかざきひろみ at 17時27分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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